分類級って何?
〜心理学者におこられそうなこと〜


 「分類級」というのがあります。

 それは、少年をタイプ別に分類して、処遇の仕方を変えようというもので、鑑別所の心理技官が判定します。それによって、送られる少年院も変わります。

 まず年齢で、

 「A」…あほ中学生。の頭文字。14〜16歳 (初等少年院)

 「B」…ばか高校生ぼけ無職。の頭文字。17歳〜 (中等少年院)

 「C」…困った無職とコワーイ筋の無職。の頭文字 (特別少年院)

 「D」…ドクターに任せます。の頭文字 (医療少年院)

に分けられ、

 さらに女子少年は   「J」…女子。の略  がつきます。

 そして、その犯罪内容・資質・能力から、

 「E」…エエ加減にしなさい中学生。の略

 「V」…ヴァカだけど、普通のありがちな非行少年。の略

 「H」…へんなやつ。ひくいやつ。ひねくれてるやつ。の略

 「G」…ごんたくれ。外国人犯罪組織。の略

 「S」…セレブに短期少年。の略

 「O」…おまけして特修短期少年。の略

 「M」…ミステリアス。の略 (精神に障害)

 「P」…パンパース。の略 (身体機能に障害)

がくっつきます。

 つまり、男子で14歳で短期なら「AS」、
      女子で17歳でへんなやつなら、「JBH」 になるわけですね。

 本当はその後に数字がついて、もっと細分化されてるんですが、めんどうなので省略!

 と…

 こういうことを人権論的心理学者に言うと「類型化は危険だ!心理テストや血液型判断のようなものだ!」とおこられてしまうのですが、

 現場では実に有益なのです。

 たとえば「H」に理で説いてもダメですし、「P」ならなおさらダメです。「O」や「S」は賢いのでわかってくれますが、わかったふりもできます。根性が悪い「G」なら、さらにうまくいい子ぶるでしょう。
 「E」や「H」をよしよしとかわいがるとなついてきますが、「G」にそれをやると足元すくわれます。
 「H1」(へんなやつ・低いタイプ)と「H2」(へんなやつ・ひねくれタイプ)と一緒にしておくと、
要領の悪い「H1」は「H2」に助けてもらい、一方考えすぎてスパークする「H2」は「H1」の単純さに救われるという、よい効果をもたらします。イチゴとネギの関係です。

 まあ人間ですからそんなきれいに分かれるわけはないので、

 要領が悪すぎて「あいつ、Hじゃないか?」と言われているVがいたり、逆に限りなくGなところがあるVがいたりします。

 もしお近くに心理技官や法務教官がいたら、「私の分類級は何?」と聞いてみてください。相手が自分をどう思っているかがわかります。ちなみに法務教官はすべからく「G」のケがあると思われますが、私は「H」しかも「H1」が入っていると言われるので心外です。

 ちなみに上記アルファベットの由来、上の説明はほとんどうそですが、ひとつだけ正しいものがあります。マジかよ。


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